山吹アイドル七組のマユちゃんが廊下を通れば
「やっべー!俺今マユちゃんと目が合っちゃった!きゃー照れるー!!」と言い
三組の濱田さんが外にいるのを見つけたら窓からのぞいて
「うわ〜濱田さんやば!!足ほっそい!」と言い
うちのクラスの恵実ちゃんが数学の授業でおずおずと答えを言えば千石はわざわざ右斜め後ろの私のほうを向いて
「真紀真紀!今の見た?恵実ちゃんほんっと可愛いよね!」と言う。
そんな千石に
「好きです付き合ってください」
とか言われても私はどうしていいのか分からないのですが。
アフター・スクール**
「や、無理」
「無理!?」
「だって千石、あたしのこと別に好きじゃないじゃん」
「なんで!?俺めっちゃへこむんですけど!」
「マユちゃんとか濱田さんとか恵実ちゃんとか散々騒いでたじゃん!」
「いや、それは確かにそうなんですけど」
「付き合いはじめから四股とかありえないよ、千石」
「違うって!かわいいと好きじゃ大違いじゃんかよ!!」
「だって千石いっつも私にめちゃくちゃあの子がかわいいーこの子がかわいいーとかすっごい言ってきてたじゃん、それなのにいきなり告白なんかされても信じられないっていうか」
「・・・でも俺の好きなのはっていうか」
「意味わかんないし」
「・・・メンゴ」
「・・・、千石は女の子なら誰でも好きなんだって阿久津言ってた」
「(あっくん・・・!)・・・いやでも男はみんなそうでしょ」
「・・・、千石こないだ濱田さんとメールしたってすごい勢いではしゃいでたって阿久津言ってた」
「(あっくん・・・!!!)・・・どうしたら信じてくれるの」
「だから、無理だってば」
「ひどくない!?俺大事にするよ!?」
「あたしは、やなの!」
「あたしは、彼女とかになっちゃって変に千石が誰がかわいいとか言うのを聞いていちいち不安になるのがやなの!今だって本当にしんどいのに彼女とかになったらノイローゼになる!」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・何してんのよ」
「両思い記念のハグです」
「だれも両思いなんていってない」
「いや、もうこれはオッケーかな、と」
「しかも千石痛い」
「愛の強さだから我慢してください」
「(うっわ・・・)まだ私オッケーしてないんですけど」
「俺絶対浮気しない」
「ぜったい うそ」
「愛は信じるところから始まっていくのだよ」
「だってマユちゃん・・・」
「大丈夫!俺、マユちゃんも濱田さんも恵実ちゃんも吉岡さんもなっちゃんも野田さんも、みんなみんな可愛いと思ったけどはもうそんなの越えちゃってぶっちぎりで一番だから!!!!!」
「・・・・」
「信じてくれた?」
「千石・・・」
「ん?」
「吉岡さんなっちゃん野田さんて誰よ!!!」
「!あああ、あの、いや」